流行情報(手足口病,ヘルパンギーナ)
4月下旬よりのどのカゼ(急性咽喉頭炎)が多く見られておりましたが,今週から幼児を中心に手足口病,ヘルパンギーナの流行を認めます。特徴は口蓋垂(のどちんこ)の両側に,口内炎のような島状の発赤が認められます。高熱も伴います。また注意すべきは,咽頭痛が強いために,食べたり飲んだりをいやがるようになり,脱水になるお子さんがいることです。
手足口病もヘルパンギーナもコクサッキーウィルスというウィルスが原因であり(型は違いますが),インフルエンザのように特効薬はないため,治療の主体は安静,解熱鎮痛剤の投与が主になります。しかしながら,二次感染として中耳炎や扁桃炎を引き起こすことも多く,抗生剤が必要になる場合もあります。
西日本中心に「手足口病」増加…大半は5歳以下
2010年6月2日 提供:読売新聞
主に乳幼児の手や足、口内の粘膜に水ぶくれができる「手足口病」が西日本を中心に増え続けている。5月23日までの1週間に全国約3000の小児科定点医療機関から報告された患者数は、前週より倍増した。
国立感染症研究所は、手洗いを促すとともに、髄膜炎などを起こして重症化するおそれがある「EV71」というウイルスが検出例の6割を占めることから「発熱が続く場合は早めの受診を」と呼びかけている。
感染研によると、定点あたりの報告患者数は全国平均で1・41人。前週の0・74人を大きく上回り、過去10年の同時期と比べて最も多い。都道府県別では愛媛(10・2人)、山口(6・1人)、大分(4・3人)、高知(4・2人)の順。大半は5歳以下という。