喉の痛い方へ<重要>第8改訂版
もう何度も、このホームページでは申しておりますが、コロナの影響か受診が遅れために、扁桃炎→扁桃周囲炎,膿瘍や急性喉頭蓋炎を悪化させ,緊急入院にまで至る患者さんが増えております。
<重要>コロナ陽性、陰性に関わらず、呼吸が本当に苦しい時、急激に増悪する耐えがたい喉の痛み、声枯れは、当院のようなちっぽけな耳鼻科ではどうしようもありませんので、救急車を呼んでください。
一番怖いのは、受診した際には既に、のど仏の腫れ(急性喉頭蓋炎;きゅうせいこうとうがいえん)がひどく、窒息状態であり、高次医療機関に救急車搬送し緊急入院。気管切開(首を切って呼吸をさせる手術)となるケースです。場合によっては、当院のような規模のクリニックでは、間に合わない可能性もあります。
それ以外にも、内服+点滴加療しても改善せず、扁桃の裏側に膿が溜まり(扁桃周囲膿瘍;へんとうしゅういのうよう)、針を刺して膿を抜いたり、さらにメスで切って膿を抜く手術(切開排膿)まで行うために、高次医療機関に入院となる患者さんは珍しくありません。
原因は細菌感染ですが、悪化する患者さんの共通点は「タバコ(電子も)」です。(もちろん喫煙者でなくてもなります)。若くてもご年配の方でもなりますが、若い方の方が喉の痛みを軽く思っていて、(身体は元気なので)来たときにはすでに悪化していることが多いです。
とにかく喉の痛みや腫れが,急速に進行していると、命にかかわりますから
平日,午前,早め早めの、とにかく、近くの耳鼻科受診
(土曜日曜じゃ大病院は開いてませんし、首を切るほど悪くなったら、クリニックでは対応困難で、救急車呼んでも間に合いません)
ノドの専門は耳鼻科です。耳鼻科なら当院でなくてかまいません!
近くの耳鼻科でいいんです。
だから、早く、1時間でも早く、昼から行こうじゃなくて、朝イチで!
明日が仕事休みだから、明日行こうなんて言ってる場合じゃないです!
どこの耳鼻科でもいいんです!当院が昼休みや休診なら、行ける耳鼻科に。昼休みの短い、お昼休みののない耳鼻科さんもあります。
お願いですから、早く近くの耳鼻科に行ってください。これ以上、不幸な患者さんを増やしたくないのです。
緊急入院,救急車送りにならない為のキーワードです。ノドはこわいです。あっという間に悪化します。朝来ておけば内服+点滴で済んだ病気が、夕方まで待ったがために、緊急入院、命に関わるということも稀ではありません。
・急激にのどが痛くて(腫れていて)飲み込めない、飲み込みにくい
・痛くて眠れない(目が覚める)
・口が開きにくい
・しゃべりにくい(ろれつが回りにくい)
・急に声がかすれる(嗄声)
これらは、のどの炎症が急激に進行している証拠です。
のど風邪ではありません。それより悪いのです。しかも急激に進行するので、場合によっては,窒息し救急車沙汰となり,緊急入院,緊急手術をしても、間に合わず死に至るようなのどの炎症(急性喉頭蓋炎,扁桃周囲膿瘍)もあります。間に合わずに亡くなる方も年に一人や二人ではないのです。
かぜ薬や鎮痛剤でごまかしても,それは正しい治療ではありません。
さらに、重症となると,診てもらえる高次医療機関の耳鼻科は,平日朝であれば県立病院耳鼻咽喉科(月・火・木,11時まで新患受付)もしくは大学病院耳鼻咽喉科(医師からの紹介予約診療患者のみ,月・水・金10時30分まで受付)の2施設です。
逆に言うと,高度な入院医療の出来る耳鼻咽喉科は大分市でもこの2カ所しかありません。(大分市のその他の総合病院,医師会立病院に常勤専門医のいる耳鼻科はありません。県内でも、常勤耳鼻科医がいるのは佐伯南海病院、別府医療センターのみですが、土日には耳鼻科医が常駐しているわけではありません。)
その上,平日午後以降や土曜/日曜は,大学病院耳鼻咽喉科のみしか緊急紹介先はありませんが、何でも診てくれる訳ではありません。緊急手術中などで断られた場合,行く先がないのです。だからこそ,平日,午前,早め早めのどこでもよいから耳鼻科受診を強くお勧めしています。あなたの命の為です。どうか喉の痛みを軽く考えないでください。
あなたが喉の痛みで「にっちもさっちもいかなく」なったら、医者からしても「にっちもさっちもいかなくなっている」ということです。
また、年4回以上、扁桃炎や咽頭炎を繰り返している場合は、口蓋扁桃摘出術(1週間入院)をお勧めします。反復すればするほど、徐々に抗生剤内服や点滴もも効かなくなるためです。