「鼻」に関する症状についてよく頂くご質問
「鼻」に関する症状についてよく頂くご質問とお答えです。ご参考の上で耳鼻咽喉科への受診にお役立てください。また、自覚症状は人それぞれですので、不安に感じられる箇所や日頃から気にかかる症状は、まずはお早めに首藤耳鼻咽喉科へご相談ください。
Q1.鼻が悪くて歯が痛くなったり、その逆もあると聞いたのですが?
A1.副鼻腔炎(蓄膿)は、痰がのどにおちる症状や、鼻づまり、ひどくなると頭痛や頬の痛みを起こします。原因にはアレルギー性鼻炎や虫歯、歯周病から菌が鼻に入る事などがあります。これを歯性上顎洞炎といいます。逆に蓄膿から歯の根に炎症が及んで歯痛を起こす事もあります。このような場合は耳鼻咽喉科と歯科、両面からの診察・治療が必要です。当院では院長が医師であり、歯科医師でもあることから、両面から診断します。炎症が強く手術が必要な場合はご紹介となります。座って撮影する被爆量の少ない頭頸部用CTによる診断も行います。
Q2.アレルギー性鼻炎(花粉症)で薬を飲んでいます。他に治療法はありませんか?
A2.アレルギーの薬以外の治療法には、日にちをかけて徐々に体質を改善する免疫療法、減感作治療(注射)もあります。開院当初より行っている鼻のレーザー治療は、入院や注射の麻酔も不要で痛みも比較的少なくてすみますが、手術でありますので適応には診察、検査が必要です。持病のある方には不向きです。花粉症の患者さんはシーズン中に減感作治療やレーザー治療を行うことはできません。(下記の質問もご覧ください)
Q3.鼻からのどにタンのようなものが落ちてくるのですが?
A3.タンには気管気管支からわき上がってくるものと、鼻から喉に落ちてくるものがあります。まず、わき上がってくるタンには気管支炎や肺炎などがあり、またこの他にも、のどの病気から痰が出ていることもあります。まず、タンの出どころをさぐる精査を受けることが必要です。また、鼻から喉に落ちてくるタンの場合には、副鼻腔炎(蓄膿)でたまった膿がのどに垂れ落ちている可能性が高いです。このような場合、レントゲンやCTにて診断し、副鼻腔炎(蓄膿)に対して、まず内服治療を行います。それでも改善しない場合には、高次医療機関での手術をおすすめ致します。
Q4.片側性副鼻腔炎と言われたのですが?
A4.通常、副鼻腔炎は両方の鼻に、同じような程度でおこります。しかしながら、片側性副鼻腔炎は通常の副鼻腔炎と異なり、片側の副鼻腔に病変がある状態で、その取り扱いには注意が必要です。片側性の原因として、副鼻腔腫瘍(良性・悪性)やカビ、歯を原因とするものがあるからです。当院ではこのような状態の患者さんに対しては、CTによる検査などを行い、片側性の原因をしっかり精査した上で、治療を行います。
Q5.アレルギーのレーザー手術とはどのような方法ですか?
A5.アレルギー性鼻炎の方は鼻の粘膜がぶよぶよに腫れており、鼻づまり・鼻汁が出やすい状態になっています。そこで鼻粘膜の一部分(下鼻甲介)にレーザーを照射することにより引き締めて通りをよくするとともに、粘膜を変性させ鼻汁を出にくくすると言われています。効果の持続は個人差がありますが1年程度ですし(永久ではありません)、全く効かない方もいます。小規模とはいえ手術ですので、事前に検査、診察が必要です。そもそも内服薬が効く方、恐怖心の強い方、信頼関係を築けない方、持病のある方、妊娠中の方には行いません。鼻の中にガーゼを入れる麻酔30分+レーザーは片鼻5分で施行することができます。院長は、この手術ではいびき、無呼吸には改善が望めないと考えています(私見です)。さらにレベルの高い治療法としては、全身麻酔で入院の上、鼻の内部構造の形を変え、鼻水が出る神経を切断する手術があり、さすがにここまでやろうとすると高次医療機関を紹介することとなりますし、これとて100%の効果を保証するものでは決してありません。